「レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想」@Bunkamura ザ・ミュージアム

レオナルド・ダ・ヴィンチ」と銘打っておきながら、彼自身の作品は若い日の習作2点の他、「ほつれ髪の女」くらい。Bunkamuraザ・ミュージアムは相変わらず「羊頭狗肉」だなと思ってしまう。見終えて物足りない感じばかりが残る。

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同時代の画家の作品や、弟子たちの作品が並んでいるので、賑やかしには事欠かないのだが、「ダ・ヴィンチ美の理想」というほど「美の理想」がここにあるかというと頭を抱えてしまう。「モナ・リザ」を何枚も並べているが、ルーブル美術館の中核となっている本物と比べるとどれもオーラが足りない。「スフマート」技法によるあの神々しい雰囲気が決定的に欠けているのだ。これで「美の理想」と言われても、なんだかなあと言わざるを得ない。まあ「フェルメールからのラブレター」という恥ずかしいネーミングに比べれば「美の理想」はまだ良い方かもしれないが。

それでも今回の目玉である「ほつれ髪の女」(画像添付)はオーラ十分。絵画としての完成度はダ・ヴィンチの他の作品に譲るにしても、絵には確かな人間の存在が表れている。この一枚を見るだけでも足を運んだ甲斐はあった。しかしポストカードが一枚150円というのはいくらなんでも高いな。