『KATAGAMI Style』@三菱一号館美術館

19世紀後半に欧米を席捲した「ジャポニスム」。そのジャポニスムを「KATAGAMI(型紙)」という切り口で展示しているのがユニーク。「世界が恋した日本のデザイン」というサブタイトルがちょっと気恥ずかしいのを除けば、センスのよい展覧会だと思う。最近の三菱一号館美術館の企画は冴えていると思わざるを得ない。

公式サイト:403 Forbidden
構成は以下の通り。

第1章 型紙の世界
第2章 型紙とアーツ・アンド・クラフツ
第3章 型紙とアール・ヌーヴォー
第4章 型紙とユーゲント・シュティール
第5章 現代に生きる"KATAGAMI"デザイン

アーツ・アンド・クラフツのあたりは、ウィリアム・モリスらを中心にロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館からの作品が相当来ていて、V&A好きには必見。アール・ヌーヴォー周辺は、パリのプティ・パレ美術館あたりから若干、といったところ。ユーゲント・シュティール関係は、ハンブルク、ウィーンあたりから。ドイツ語圏になるととたんに優雅さが薄れて質実剛健な雰囲気が前面に出るのも面白い。

アルフォンス・ミュシャの作品も展示されていた。最近、ミュシャを観ると『GOSICK』のOP主題歌のイントロとともに、悠木碧の低音ボイスが脳内再生されて、「ヴィクトリカ!」と叫びたくなってしまう俺は、間違いなくアニメ脳。

東京では5月27日まで。その後、京都、三重に巡回予定。

GOSICK 知恵の泉と小夜曲(セレナード) 「花降る亡霊は夏の夜を彩る」

GOSICK 知恵の泉と小夜曲(セレナード) 「花降る亡霊は夏の夜を彩る」