変わるもの/変わらないもの

ロンドン3日目。今日の夜のフライトで出発予定。その分を見越して未来日記的に書くこともできる。「午前中カムデンタウンでロックマーケット、午後は大英博物館ロゼッタストーン、さて僕の旅も終わりに近付いた」とかなんとか。

でも、今日は多少の戯言を残しておこうと思う。

ヒポクラテスは言った。「人生は短く、芸術は長い」と。

パリとロンドンで多くの美術館を見た。膨大な作品を前に僕は圧倒された。それだけじゃない。日の目を見なかった作品もたくさんあるはずだ。そこには何かしらの想いが込められている。信仰。愛。反抗。人生が短いことを知る僕らは、そんな想いを長く残そうと、作品を生み出しているのだろう。昔も。今も。そして、きっとこれからも。

だから、僕が見ているものは、いつかのどこかの誰かの想い。そして、僕の想いは、誰かに届くのだろうか。僕の生きている証は、どこかに残るのだろうか。空間を越えて。時間を越えて。

人は変わる。世界も変わる。その中で「変わらないもの」として何かを残せればいいと思う。


オリンピックへのカウントダウンで街は変わっていく。

でもきっと変わらないものもあるはずだと僕は信じる。
(PHOTO:シャープ、CAMERA:OLYMPUS XZ-1)