2011年はオリジナルの年―ミタさんとまどマギ

ドラマ『家政婦のミタ』の最終回の視聴率が40%だったと報じられた。この事実から分かるのは、「TVドラマ」というジャンルは決してまだ死んだわけではなかったということだ。

「なぜミタはヒットしたのか?」という分析はいろいろとされているが、マンガやアニメ等の原作を流用することなく、TVドラマのオリジナル作品として、設定や構成、シナリオを練ったところにあると思われる。

この点では、アニメの『魔法少女まどか☆マギカ』と同じだ。ラノベやマンガやゲーム原作の作品が主流となる中で、オリジナル作品である『まどマギ』が今年最大のヒットとなった。

では、オロジナル作品の良さとは何か。それは「先の展開が読めない」ということにある。話がどこに向かうのか分からない。気になる。話題になる。それゆえにみんな見てしまう。これがオリジナルの強みだ。

もちろん、オリジナルだからといって何でもかんでもヒットするわけではない。良い作品を一から作り上げるには苦労も大きい。だが、きちんとしたものを作れば、視聴者はきちんと付いてくることが今回の『ミタ』のヒットで証明された。「みんなドラマを見なくなった」わけでもないし、必ずしも「TVを見なくなった」わけでもない。

TVの作り手の質が下がったのか予算が少なくなったのか(その両方か)、内容の乏しいバラエティや、安易にマンガ/アニメを原作とするドラマが増える傾向にあった。だが、今回の『ミタ』のヒットを機に、来年以降、TV局はオリジナル作品を増やして内容の充実に向かうかもしれない。質が伴えば、そのブームは続くのではないかと思う。