デクシアの解体に思う

「ストレステストとは何だったのか」という問題は残るが、欧州政府は金融システムの維持に高いコストを払うと覚悟しているようだ。

2008年のアメリカ合衆国は、金融不安のさなかにリーマンを「潰す」という誤った選択を行なったが、そのときの教訓は大西洋を越えて生きているようだ。

だが、目下ニューヨークで起きているような「格差反対デモ」のことを思えば、銀行救済が世論の批判の対象となる可能性は十分にある。それでも断固として政府が公的資金を投入し続けることができるか。欧州危機の沈静化のポイントはそこにある。

【10月10日 AFP】ベルギー政府は10日、フランス・ベルギー系金融大手デクシア(Dexia)のベルギー国内部門デクシアバンク・ベルギー(Dexia Bank Belgium)を40億ユーロ(約4100億円)で買い取り、デクシアの不良資産の受け皿となる「バッドバンク」のコストをフランスと分担することでフランス政府と合意に達したと発表した。
欧州金融大手デクシアの解体、債務危機が欧州の中心に波及 国際ニュース : AFPBB News