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どこまで行っても非上場企業体質のサントリー〜キリンとの経営統合破談

キリンとサントリーの経営統合が破談となった。直接の理由は統合比率ということだが、サントリーの佐治社長への取材を見る限り、サントリーという会社の体質が原因であるということが分かる。結局、サントリーはどこまでいってもオーナー企業であり、グローバル投資家が株式を保有しているキリンとは相容れない。外国人株主のプレッシャーにさらされているキリンが、サントリーの非上場企業体質を受け入れられないのはもっともであり、今回の破談は必然であったと言える。

上場企業が必ずしも非上場企業に対して優位にあるというわけではない。だが、日本市場が頭打ちとなるなかで、内外の企業との統合により活路を拓こうとするのであれば、上場企業であることが有利に働くことが多いだろう。

サントリーの社長は「今後はむしろ海外の相手を探す方がよいと思う。非上場に近い会社のほうが話が合うかもしれない」と語っている。だが、非上場の海外の相手と話が合うためには、「資本の論理」というグローバル経済における共通言語ではない言語を見出さねばならない。しかし、その言語がどのようなものなのか全く想像がつかない。

サントリーホールディングスの佐治信忠社長は8日、記者団による取材に対し、経営統合の断念理由などを述べた。主なやりとりは次の通り。

――破談の理由は。

 「統合比率。我々は基本的には50対50で統合しようと言っていた。(サントリーの)創業家は、かなり大きな株主になることは間違いなく、それが実現できないなら、初めから統合はなかった」

――新会社は株式を上場する予定だったが、考え方に隔たりがあったのか。

 「新会社は、上場と非上場の良さを50%ずつ取るつもりだった。我々が考えるオーナー会社の良さは、上場企業には理解できない」

――今後の影響は。

 「日本市場で大きなシェアをとり、海外に力を振り分けるつもりだったから、全く影響がないとは言えない。新しい戦略を考える。海外の会社と統合することもありうるし、(海外戦略が)それほど遅れるとは思わない。キリンがパートナーとして一番良かったのは事実。今後はむしろ海外の相手を探す方がよいと思う。非上場に近い会社のほうが話が合うかもしれない」

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