『村上春樹 ハイブ・リット(3)』

これでしめくくり。村上春樹の作品はけっこう読んでいるはずだが、この短編は今回初めて読む作品ような気もするが、日本語の文章で読むと春樹ワールド全開。なんだかかみ合わない会話。一方的にしゃべり続ける彼女。相槌を打つ僕。異国で繰り広げられる不思議な出来事。そこで突然閃くアイデア。論理だけでは割り切れない世界がここにある。

英語で聴いていると、いかにも現代アメリカ文学の短編のように思えてくるから面白い。村上春樹の作品が海外で支持される理由を垣間見る思いがした。

自分でも何か翻訳をしてみたい―この「ハイブ・リット」シリーズを読み終えて、ちょっとだけ思った。

村上春樹ハイブ・リット

村上春樹ハイブ・リット