さよならゴルフワゴン

紺色のボディは知的で落ち着いた雰囲気を醸していた。ベージュの明るい内装は、オプションのサンルーフと合わさって、室内を明るくしてくれた。

高い天井や大きな窓がもたらす開放感と、ボディ剛性の高さが与えてくれる安心感の両立。でも、エンジン音やタイヤのノイズは盛大に入ってきた。高速ではほとんど音楽は聴こえなかったけれども、鋼のようなボディと、矢のような高速安定性と、ちょっと硬めのシートは、どこまでも走っていけるという気分にさせた。

買ってから8年が経ち、その間、ゴルフも2回モデルチェンジを重ねた。ETCやナビも、ないと不便だと感じるようになってきた。そして、ベージュのシートは汚れが目立つようになり、内装は経年劣化でボロボロとなり、窓ガラスは開閉時に異音が出るようになった。

愛着はあるがどうしようもなく古くなってきたこのクルマを、買い換えた。新しい年を新しいクルマで迎えることになる。新しい仕事で忙しいときも、休日にクルマに乗って気分転換できるといいなと思う。