クルーグマンがノーベル経済学賞を受賞

本命がついに受賞した、という感じ。「ついに」といってもまだ55歳で、歴代受賞者の中では最も若い部類に入るだろうけれども。

受賞理由が「貿易構造と立地の理論への貢献」ということで、「実体経済」に対する功績が評価されたあたりがいかにも時流だなと思う。

ノーベル賞:経済学賞にクルーグマン氏 貿易理論を刷新

スウェーデン王立科学アカデミーは13日、08年のノーベル経済学賞を米国人でプリンストン大学ポール・クルーグマン教授(55)に授与すると発表した。自由貿易とグローバル化による影響を説明し、貿易理論を刷新したことが授賞理由。

 伝統的な国際貿易論に代わり、生産規模が大きくなるほど効率が高まる「規模の経済」という概念を導入。大量生産する大手企業が、地域の中小企業に取って代わる構造を明かした。また、自由貿易とグローバル化によって、経済活動が活発な都市に人口が集中することなどを説明する「新経済地理学」の基礎を作った。

 クルーグマン氏はエール大卒、マサチューセッツ工科大で博士号を取得した。00年からプリンストン大学教授。82年から83年までレーガン政権の経済諮問委員を務めた。「借金依存体質」の米経済に警鐘を鳴らし、ブッシュ政権批判の急先鋒(せんぽう)としても知られる。著書には「恐慌の罠(わな)−なぜ政策を間違えつづけるのか」「グローバル経済を動かす愚かな人々」などがある。授賞式は12月10日にストックホルムで行われる。
毎日jp(毎日新聞)