川内倫子の写真集『Cui Cui』を買った。これは、彼女が自分の家族をとり続けたもの。
- 作者: 川内倫子
- 出版社/メーカー: フォイル
- 発売日: 2005/03
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 110回
- この商品を含むブログ (79件) を見る
周りの大人に愛されて、守られて育った記憶は消えない。13年間の家族のアルバム。
ここには本物の生と死が写しだされている。彼女の撮影にはためらいがない。それはカメラに残すことに大切な意味があるのだという使命感のようなものに裏打ちされているからだろう。
それにしても…この写真集は心を打つ。そして、ある種の写真は、見ているのがつらくなるほどのリアリティを持っている。
人間。家族。愛。生。死。出会い。別れ。喜び。哀しみ。誇り…。そのような諸々が、嘘偽りなく写し出されている。
大半は、Rolleiflexによるハイキーな優しい「川内流」の描写だが、肉親の無防備な姿を容赦なく抉り出している。だからこそ見るものの心を打つのだ。