迫力あふれる戦闘シーン〜『終わりのクロニクル(6)下』

一日で一気に600ページを読破。息詰まるような交渉と、迫力のある戦闘シーンは、このシリーズの頂点というに相応しい。これまで溜めてきたマグマを一気に放出するかのように、ドラマチックな場面が切り替わりながら続く。

この著者の場合、「筆が乗ってくる」とか「筆が滑る」とか、そういうことはないのだろう。最初にプロットを決めて、あたかも建築士が設計図を描くように、緻密に構成を組み立てていくのだろう。そして、その設計図に従って、迷わずに筆を進めていくのだ。だから、この巻で見せ場が一気に訪れることも全て計算ずくなのだと思う。

ここまで付き合ってきた読者は、ものすごいカタルシスを感じることになる。そして、それは最終巻でさらに高まることだろう。

それにしても、表紙のイラスト、帯で隠れていたから気付かなかったけど、こうして改めて見ると、相当な尻フェチ向けだな。