何もかもライブドアのせい?

ついに東京証券取引所がパンクした。約定件数の上限400万件を超えて「打ち止め」になったためだ。

東証:全銘柄の株式や社債売買を全面停止
 東京証券取引所は18日午後2時40分、東証1部、2部と新興企業向け株式市場のマザーズなど全銘柄の株式や社債の売買を全面停止した。東証の開設以来初の措置。「ライブドアショック」を受け、投資家の売り注文が殺到し、システムへの負荷が高まったことが一因とみられる。東証の売買システムが処理できる1日当たりの取引件数は450万件だが、午後2時25分に400万件を超えた。取引が450万件を超えれば、売買された株式の決済ができなくなるため緊急措置に踏み切った。
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確かに今回のライブドアの件が引き金になったとは言える。が、ここ数年のインターネット取引の急増に対して、東証が抜本的な対策をを打ってこなかったのが本質的な原因だ。ライブドアは、ロバの背中に乗せた最後のわらの一本に過ぎない。その一本でロバの背骨が折れたと説明するのはおかしい。

今回のトラブルは、2005年11月1日のシステムトラブル、12月8日のジェイコム株の誤発注取り消しに関するシステム不備に続く「決定打」である。ただ、社長、常務が既に辞任しており、現在は社長不在のまま東芝出身の西室会長兼社長がなんとか体裁を繕っている状況で、もはや差し出すべき「首」もない。

明日からは、午後の取引時間を30分短縮するということだが、実に姑息な取り繕いに過ぎない。この際、信頼を回復するまで抜本的にメスを入れるべきだろう。富士通やライブドアのせいにするようではだめだ。東証自身の上場など10年早いと言わざるを得ない。