気が付くと、誰もやったことのないことをやっていることがある。自分で見定めた方向に突き進んで行った結果、未開の地に足を踏み入れていたりする。
きっと、本質的に「王道」には興味がないということだろう。王道は安心できるけれども、その反面、退屈だから。
でも気をつけないといけないのは「誰もやったことのないことをやる」というのは、何かを目指した結果であって、それ自体が目的化してはならないということ。単に奇抜なことをやる、というだけでは本末転倒だ。
- 作者: 藤代冥砂
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2004/12/01
- メディア: 大型本
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今日amazonから届いた写真集。藤代冥砂が仲根かすみを撮ったもの。藤代流の「非=篠山紀信」「非=野村誠一」的な撮り方の見本市みたいになっているのだが、どの手法も「デジャヴ(既視感)」に満ちていて、ちょっと退屈。つまり、彼の過去の作品で見たような撮り方*1で、モデルが変わっただけというようなカットが多い。
一番残念なのは、こういう撮り方が仲根かすみの新しい魅力を引き出しているようにも見えないことだ。「藤代冥砂 meets 広末涼子」のような化学反応は起こらなかった。結局、仲根かすみにはグラビアの王道的な撮り方が最も相応しいのかもしれない。
*1:というか、むしろ私自身が藤代冥砂の写真を見過ぎなのかもしれない…