書籍

なぜアイドルの<物語>にムキになるのか〜『紋切型社会』(武田砂鉄)

筒井康隆に『言語姦覚』という本がある。 「あのですね」「やっぱり」「一言で言って」「私って意外と」など、普段なにげなく使ってしまいそうな言葉を、深層心理まで掘り下げて分析したもので、心理学に造詣の深い筒井氏ならではの著作。これを読んでしまう…

スーパーコンピューターは人間に恋をするか―東野圭吾『ラプラスの魔女』

もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えているであろう…

なりたい自分じゃなかった―朝井リョウ『武道館』

発言、行動、そのすべてに全く矛盾がないように生きなければならない。いろいろ言われることはしょうがないのだからどんなことがあっても「スルー」しなければならない。 歌とダンスだけに全力を注がなければならない。新しいフィールドへの挑戦は、どうせ無…

横山由依ファースト写真集「ゆいはん」が素晴らしい

横山由依の1st写真集「ゆいはん」を購入。横山由依ファースト写真集『ゆいはん』作者: 池永康晟,長野博文出版社/メーカー: 学研マーケティング発売日: 2015/02/05メディア: 大型本この商品を含むブログ (2件) を見る撮影は長野博文。9月に全て横山の故郷・…

装苑12月号にアイドルネッサンス石野理子

装苑12月号買った。 特集は「音楽とファッションとエモーション」。h表紙の椎名林檎を筆頭に、アイドルを含む音楽アーティストがたくさん載っている。でも、僕の目にはアイドルネッサンスの石野理子ちゃんが一番輝いて見える。 このメイキングもかわいい。…

パトリック・モディアノがノーベル文学賞を受賞

今年のノーベル文学賞をパトリック・モディアノが受賞した。モディアノの代表作というと、記憶喪失の主人公が過去を探る「暗いブティック通り」になるかと思う。「雪景色の中、幸せな日々をすごしていた恋人たちは、なぜ、突然の悲劇に引き裂かれたのか?」…

「日経エンタテインメント!アイドルSpecial」にドロシー登場

素晴らしい。これは絶賛するしかない。本日発売の「日経エンタテインメント!アイドルSpecial」は、スパガ、PASSPO☆、フェアリーズ、スマイレージ、風男塾、ドロシーリトルハッピーの6グループを総力特集。オールカラー全135ページで、各グループのメンバー…

『海街diary』 の四女役に広瀬すず

吉田秋生の「海街diary」を是枝裕和監督が映画化するが、そのキャストが発表された。長女・香田幸に綾瀬はるか。 次女・香田佳乃に長澤まさみ。 三女・香田千佳に夏帆。 四女・浅野すずに広瀬すず。普通はこの手の実写化のキャスティングにはどこかしら文句…

日本エヴィゾリ化計画始まる

どうも、市川エヴィ蔵です。どこの碇ゲンドウが計画しているのか知らないが、6/9の午後、突如としてtwitterのTLを賑わせ始めたBiSの「nerve」をいろいろなアーティストが踊るプロジェクト。気になったものをいくつか紹介。BiS 『NERVE』特設サイト|日本エヴ…

FREECELLで生駒里奈とハナエがコラボ

FREECELL特別号29で生駒里奈とハナエがコラボ。【期間限定公開中!】乃木坂46 生駒里奈×ハナエ - 雑誌 「FREECELL 特別号 ... 表紙、目次の他にカラーで26ページと充実の特集。ハナエがコーデする「はじめての生駒ちゃん」で二つの顔を楽しむことができる。…

ランウェイを出でよ、街に出よう ー『ファッションは魔法』

「音楽は魔法ではない 音楽は魔法ではない 音楽は魔法ではない 音楽は魔法ではない でも音楽は…」(大森靖子) 『ファッションは魔法』は、「writtenafterwards」の山縣良和と「mikio sakabe」の坂部三樹郎の共著。「ファッション」は特権階級のものではない…

日経エンタテインメント!7月号「女子アイドル夏の陣」

6月4日発売の日経エンタテインメント!7月号の「女子アイドル夏の陣」はカラー18p。 ドロシーのページの隣で、ドロシーの所属するステップワンの佐藤社長の「地方はまだまだ保守的で、東京と違ってサブカル系は受けない」という言葉が紹介されていて、さすが…

AERAでアイドル特集記事

AERA最新号でアイドル特集記事。「世界はアイドルという方法を発見した」は、でんぱ、タワレコ、TIF等の取材5p。「進化するロコドル」はドロシー、Negicco、LinQ、リンダ3世、Especia、ひめキュンを取り上げ。他にアイドル43組の紹介も。「現代の肖像」は指…

ドロシーの富永美杜サイン入りパネルが今日から販売

ドロシーリトルハッピーの富永美杜のサイン入りパネルが発売になる「B.L.T. U-17 vol.30」にソロでグラビアとインタビューが掲載されたが、その未公開カットを使ったパネルに、本人がサインとシリアルナンバーを書き込むもの。限定100枚。みもにしては珍しい…

ジェンダーを軽く飛び越える―志村貴子『娘の家出(1)』

志村貴子の新作『娘の家出(1)』を読んだ。 冒頭からジェンダーとか社会規範とか、そういうものを軽く飛び越えている。「恋愛って、異性を好きになることとは限らない」―「放浪息子」とか「青い花」にも通じる志村貴子ワールド。「自分が何者か」を探す過…

風雲急を告げる―『姉の結婚(7)』

不惑の四十代というけれど、本当に惑わない人なんてどれくらいいるのだろうか。むしろ惑うからこそ「惑ってはいけない」という戒めを込めて、「不惑」というレッテルを貼るのだろうと思う。さて、惑いまくりの四十歳を描いている『姉の結婚』。 膠着状態が続…

ドロシー富永美杜が「B.L.T. U-17 Vol.30」に登場

今日発売の「B.L.T. U-17 Vol.30」にドロシーの富永美杜が登場。インタビューとグラビアが掲載されている。B.L.T. U-17 vol.30 (東京ニュースMOOK)出版社/メーカー: 東京ニュース通信社発売日: 2014/05/09メディア: ムックこの商品を含むブログを見る全部で1…

いつまでも記憶に絡みつく喪失感―村上春樹「女のいない男たち」

ある日突然、あなたは女のいない男たちになる。その日はほんの僅かな予告もヒントも与えられず、予感も虫の知らせもなく、ノックも咳払いも抜きで、出し抜けにあなたのもとを訪れる。 (村上春樹「女のいない男たち」) 僕らは失う。失ったものは戻ってこな…

川上徹也&Negiccoトークショー&サイン会@芳林堂高田馬場店

Negiccoの物語を知るものは幸せである。心豊かであろうから―ということで、芳林堂高田馬場店で開催された川上徹也&Negiccoトークショー&サイン会に行ってきた。新刊「Negiccoの成長ストーリーこそ、マーケティングの教科書だ」の発売記念というとで、60名…

「僕の仕事はYouTube」HIKAKIN

HIKAKIN。新潟県出身。高校卒業後上京し就職。YouTubeの動画投稿で注目を集め、2012年には会社を辞め、YouTube一本の生活に。2013年5月、エアロスミスと共演―ということで、ともかく成功者だと言っていいだろう。今回出版した「僕の仕事はYouTube」には、そ…

「新潟発アイドルNegiccoの成長ストーリーこそ、マーケティングの教科書だ」

マーケティング1.0は、企業が売りたい商品を消費者に売ること。 マーケティング2.0は、消費者の満足を高めるような商品を売ること。 では、マーケティング3.0とは何か。 それは、企業と消費者が価値観を共有し、一緒に商品を作り上げること。 まさに、ネット…

夢はいつかは終わる―『5つ数えれば君の夢』(今日マチ子)

私達は誰かの夢だから 夢はいつかは終わってしまうから (今日マチ子『5つ数えれば君の夢』) 『5つ数えれば君の夢』といえば、山戸結希が監督した東京女子流主演の映画だけれども、今日マチ子によるコラボレーションのコミックが発表された。第一話は「ア…

MARQUEE 101のBack Coverに Dorothy Little Happy (ドロシーリトルハッピー)

MARQUEE 101のBack Coverに Dorothy Little Happy (ドロシーリトルハッピー)。 いまのドロシーの魅力は写真だけでも伝わる。 衣装の形が綺麗で、ターンするとスカートがふわっと広がる感じとか。 このBack Coverはアルバムリリースに合わせてのタイミング…

絶対大森靖子がいいな

まずずっと愛してるなんて嘘じゃない 若いこのとこにいくのをみてたよ (大森靖子「絶対彼女」) 大森靖子が表紙のSPOTTED(vo.14)を買った。表紙+巻頭カラー特集7P。ほとんどがインタビューというボリューム。ちゃんと字数数えていないけど、一万字はあろう…

anan No.1891「秘かにアイドル研究!」

anan No.1891は「秘かにアイドル研究!」。この表紙のインパクトからすると、全然「秘かに」する気はなさそう。橋本環奈は文句なしに隙のないかわいさだけど、ヲタ的には背景にあるグループ名の読み取りに萌える。これはかなりの充実度ではないか。当然だが…

心の闇について―『聲の形(1)』

僕の記憶が確かなら、かつて僕の生活はお祭りだった。心というが心を開き、酒という酒が振る舞われた。 ある晩、僕は<美女>を膝に坐らせた。―苦々しい奴だと思った。―毒づいてやった。 僕は正義に対して武装した。 僕は逃げた。おぉ、魔女よ、貧困よ、憎し…

西炯子『なかじまなかじま(2)』

あれ? 自他共に「地味」だと認める主人公のはずだったのに…といういつもの西炯子パターンになって参りました。それくらい麗奈はモテすぎるし、しかもその魅力をストーリーだけではなくしっかりとビジュアル面で見せてくれる西先生素敵です。なかじま(ジュ…

『世界を変えた24の方程式』(デイナ・マッケンジー)

想像力は、知識よりも大切だ。 知識には限界がある。 想像力は、世界を包み込む。 (アルバート・アインシュタイン) 想像力は発見を生む。発見は世界を変える。 この点で「世界を変えた」という、やや盛り気味の邦題に嘘はない。 数学には、その力がある。…

私達は何者になったのだろうか―酒井順子『ユーミンの罪』

きっと何者にもなれないお前達に告げる。ピングドラムを手に入れるのだ。 (『輪るピングドラム』のプリンセス・オブ・クリスタル) 酒井順子の『ユーミンの罪』を読んだ。彼女はこう書いている。 ユーミンに対しては、「いい夢を見させてもらった」という気…

finalvent『考える生き方』を読んで考えた

"advent"はキリスト降臨のこと。だが、"finalvent"と聞くと、どうしても『仮面ライダー龍騎』の必殺技カードを思い出してしまう。闘え、闘えと、神崎史郎の声がする。さて、そんな龍騎と関係するのかどうか分からないが、高名なブロガーのfinalvent氏の『考…