映画

「ブレードランナー2049」を観てきた(ネタバレなし)

「ブレードランナー2049」を観に行った。あのカルト的な人気を誇る作品の続編、それも35年振り。封切り日翌日の土曜日の昼の回に新宿ピカデリーに行くとほぼ満席。なんだかんだ言って、映画好き、SF好きの関心を集めていて、それゆえに期待のハードルも高い…

『ナラタージュ』(行定勲 監督作品)

雨の日の今日、「ナラタージュ」を観に行った。 演劇的な「間」や空気感を重視した演出、彩度を落としたシックな映像、ミニマルな音楽。誰かを愛さざるを得ない人間の「情」を、倫理や純愛で過度に美化することなく描き上げる。行定勲監督らしく、甘い恋愛映…

映画「美女と野獣」(アニメ)

先月、エマ・ワトソン主演の「美女と野獣」を見てきたばかりだが、劇団四季のミュージカルは見たことがあるものの、原作アニメは見ていなかった。ということで、今回、改めてディズニーのアニメ版を見た。時間的には90分程度ということで結構コンパクトだが…

映画「ウルヴァリン:X−MEN ZERO」

「ローガン/LOGAN」はローガンの最後の生き様を描き、後継者にバトンを渡す物語であった。だが、彼自身の物語はこの「ウルヴァリン:X−MEN ZERO」により描かれてる。遥か昔から不老不死の肉体を持って生きて行く物語。その彼がいかにして「ウルヴァリン」に…

映画「永い言い訳」

人間の心の暗部を描くことにかけては定評のある西川美和による作品。今回も、主人公の作家が、奥さんの旅行中に愛人を家に招いて不倫をしているまさにその日に、奥さんがバス旅行で亡くなるというところから始まる。喪失感のなさ、罪悪感、世間体、演じる自…

映画「殿、利息でござる!」

機内で見るには「パッセンジャー」があまりに息苦しい作品だったので、もう少し気楽に見られるものを求めて「殿、利息でござる!」を鑑賞。仙台藩の宿場町で実際に起こったとされる町人による町の救済の話。過酷な税の負担で没落しつつある町を、有力な町人…

映画「パッセンジャー」

ひとり旅の飛行機の中で見るにはふさわしくない映画だった。コールドスリープの状態の乗員5000人を乗せた宇宙船の中で、カプセルのトラブルにより目覚めた主人公。孤独に耐えかねず、もう一名の乗客を眠りから醒ます…というストーリー。密室で息がつまるし、…

映画『LOGAN/ローガン』

公開されて間もない『LOGAN/ローガン』を観に行った。一応、X-MENシリーズの世界観ではあるが、プロフェッサーは90歳の老人で要介護、それを介護するのがこれまた高齢のウルヴァリンという状況。アメコミとかヒーローとかそういう感じではなく、見える光景は…

映画『美女と野獣』(ビル・コンドン監督)

見に行こう行こうと思っていた『美女と野獣」。 満席状態が続いていてなかなか機会がなく、ようやく行けた。 結論から言えば、ミュージカル映画として高い完成度の作品。原作に忠実ながら、新しいセンスを随所に吹き込み古さを感じさせない。オープニングか…

アメリカ版「たられば」ドラマ~『ラ・ラ・ランド』

「ラ・ラ・ランド」を観た。冒頭、まるでインド映画の「踊る」映画のようなハイテンションの集団ダンス。だが、そこから後はパーソナルなスケールの世界に。前半、「冬」から「春」になり、いよいよ2人が付き合うようになったところで幕間へというあたり、伝…

『スーサイド・スクワッド』

僕にとって、理想の悪役はジョーカーである。理想など持たず、全ての権威、価値観を否定するようなニヒリズム。あれを突きつけられて、根源的にモノを考えないなんてありえない。そういう精神への攻撃こそ最大の強さだと思っている。ということで、悪役ばか…

『X-MEN アポカリプス』

最近流行りの「エポソードゼロモノ」というか「前日譚モノ」。 古代エジプトにミュータントが存在し、その能力で民衆を支配しながら、何度も肉体を乗り換えてきたという設定。その「敵」が現代に復活し、人類を恐怖のどん底におとしいれるところに、プロフェ…

『ジェイソン・ボーン』

マット・デイモンの当たり役「ジェイソン・ボーン・シリーズ」。一応前回までの3部作で完結しているが、同時にいつでも続編が作れるような終わり方でもあった。ということで、シーズン2のスタートというか、リブートしての新作のタイトルは原点に戻ったよう…

良質なアニメ―映画『この世界の片隅に』

こうの史代原作の『この世界の片隅に』(片渕須直)を観に行ってきた。konosekai.jpクラウドファンディングで約4000万円もの資金を集めて作られた作品。戦争中の広島を舞台にしているということで、戦況の悪化に伴って世相はどんどん暗くなるし、空襲や原爆…

ハリウッドでリメイク予定―『ピエロがお前を嘲笑う』

2014年のドイツ映画『ピエロはお前を嘲笑う』は、ハッカーが主人公のサイバー犯罪をモチーフとした作品。 「予想できないどんでん返し」が評判で、ハリウッドでリメイク予定。 ブラッド・ピットが有する映画製作会社「プランBエンターテインメント」が映画化…

ポピュラリティの光と影―新海誠『君の名は。』

新海誠監督の最新作品『君の名は。』を観に行った。これまでの新海誠作品の中で最大級のヒット作。僕が行ったのは平日の22時近いレイトショーだったが、それでもほぼ満席。高校生の男女の中身が入れ替わるという設定は、古典的名作の「転校生(原作:おれがあ…

言葉のその先にあるもの―新海 誠『言の葉の庭』

どしゃぶりでもかまわないと ずぶぬれでもかまわないと しぶきあげるきみが 消えてく (大江千里「Rain」) 新海誠の『言の葉の庭』を観た。劇場アニメーション『言の葉の庭』 Blu-ray 【サウンドトラックCD付】出版社/メーカー: 東宝発売日: 2013/06/21メデ…

sora tob sakana「夏の扉」(MV)

今年のベストアルバムの1位(暫定)はsora tob sakanaのデビューアルバムの「sora tob sakana」。その中で一番好きな「夏の扉」のMVが公開された。sora tob sakana/夏の扉(MV) アイドルのMVというよりも、ショートフィルムという趣。楽曲、メンバー、映像…

庵野らしいエディプスコンプレックス全開―映画「シン・ゴジラ」

庵野秀明が、新劇場版ヱヴァンゲリオンの制作を中断して作り上げた実写作品の「シン・ゴジラ」を観に行った。 (以下ネタバレ) 一言で言えば、これは「エヴァの出てこないエヴァ」である。 圧倒的に強大な未知なる力とそれに立ち向かう組織の無力さ…という…

『ホビット 決戦のゆくえ』(エクステッド・エディション)

ピーター・ジャクソン監督による『ホビット』シリーズの最終作。劇場公開版に未公開シーン役20分を追加したエクステッド・エディション(164分)を視聴。公式サイト:映画『ホビット 決戦のゆくえ』公式サイト前作『ホビット 竜に奪われた王国』のクライマッ…

NHK大河ファンタジー『精霊の守り人』(シーズン1)は傑作だった

NHKは「放送90年大河ファンタジー」と銘打って、上橋菜穂子原作の『精霊の守り人』と「守人シリーズ」を実写ドラマ化した。公式サイト:www.nhk.or.jp原作と実写ドラマの関係について、原作者の上橋菜穂子は、自身の言葉でこう発表している。 なんと、『精霊…

B級アクション映画として楽しめた―『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』を観た。 マーベルがアベンジャーズで導入した複数ヒーロー/ヒロインが映画に同時に登場する「マーベル・シネマティック・ユニバース」の成功を横目に見て、DCも同様の群像劇システムを始めた。それがこ…

NHKドラマ『海底の君へ』

中学生のいじめを題材にしたドラマは多いが、後遺症に苦しむ大人を描いているのは珍しい。www4.nhk.or.jp主演は藤原竜也。押さえた芝居も、キレた独白も、そして内面に潜り込んで苦悩を感じさせるところも、この人の右に出る人はいないのでは、と思わせる存…

映画『バクマン。』ーすっきりとした秀作

「〜マン」の実写版には気をつけろ、というのが僕の中にあって、それは『デビルマン』だったり『ガッチャマン』だったりするわけだけど、そんなわけで『バクマン。』の映画にも距離を置いてきた。『バクマン。』が、過去のトラウマを掘り起こすような作品に…

『ザ・ウォーク』ー格好のデートムービー?

映画に3D技術が持ち込まれて以来、奥行き方向や、上下方向などさまざまな手法が試されてきた。NYの摩天楼というある意味「絵になる」ロケーションも、『アメイジング・スパイダーマン』で徹底的に使われてしまった。だが、ロバート・ゼメキスはこの『ザ・ウ…

『オデッセイ』ー近未来版『アポロ13』

2015年の星雲賞を獲得したアンディ・ウィアーの『火星の人』の映画化。メガフォンをとったのは『エイリアン』『プロメテウス』シリーズのリドリー・スコット。内容は、近未来のNASAが火星に有人探査に行くというミッションの中で、事故に巻き込まれて火星に…

王道路線への回帰―『007 スペクター』

前作『007 スカイフォール』に続く、サム・メンデス監督作品。(以下、『スカイフォール』のネタバレを含む) 原点回帰 過去数十年にわたって『007』を捕らえてきた「お約束」を、サム・メンデス監督は『007 スカイフォール』で徹底的に打ち壊した。その象徴…

『スターウォーズ エピソード7〜フォースの覚醒』

10年振りのスターウォーズの新作『フォースの覚醒』を観に行った。監督は、ジョージ・ルーカスからJ.J.エイブラムスへと変わっている。J.J.エイブラムスが監督になったのは、『スタートレック』シリーズを鮮やかにリブートした手腕が買われてのことだと思わ…

百川晴香DVD「ラスト ティーン ~大切な思い出~」

11月1日に二十歳となる百川晴香が十代最後に残した映像作品「ラスト ティーン ~大切な思い出~」。百川晴香「ラスト ティーン ~大切な思い出~ [DVD]出版社/メーカー: Shiningwill発売日: 2015/10/10メディア: DVDこの商品を含むブログを見る彼女が出演するT…

百川晴香DVD「半分少女」

たとえ誰にも望まれていないとしても、百川晴香のDVDを掘ってレビューしていく。ということで、「Pure Smile」に先立つこと約半年、2012年の作品「半分少女」。半分少女/百川晴香 [DVD]出版社/メーカー: EIC-BOOK発売日: 2012/02/25メディア: DVD購入: 2人 …