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アメリカ版「たられば」ドラマ~『ラ・ラ・ランド』

「ラ・ラ・ランド」を観た。冒頭、まるでインド映画の「踊る」映画のようなハイテンションの集団ダンス。だが、そこから後はパーソナルなスケールの世界に。前半、「冬」から「春」になり、いよいよ2人が付き合うようになったところで幕間へというあたり、伝…

『スーサイド・スクワッド』

僕にとって、理想の悪役はジョーカーである。理想など持たず、全ての権威、価値観を否定するようなニヒリズム。あれを突きつけられて、根源的にモノを考えないなんてありえない。そういう精神への攻撃こそ最大の強さだと思っている。ということで、悪役ばか…

『X-MEN アポカリプス』

最近流行りの「エポソードゼロモノ」というか「前日譚モノ」。 古代エジプトにミュータントが存在し、その能力で民衆を支配しながら、何度も肉体を乗り換えてきたという設定。その「敵」が現代に復活し、人類を恐怖のどん底におとしいれるところに、プロフェ…

『ジェイソン・ボーン』

マット・デイモンの当たり役「ジェイソン・ボーン・シリーズ」。一応前回までの3部作で完結しているが、同時にいつでも続編が作れるような終わり方でもあった。ということで、シーズン2のスタートというか、リブートしての新作のタイトルは原点に戻ったよう…

良質なアニメ―映画『この世界の片隅に』

こうの史代原作の『この世界の片隅に』(片渕須直)を観に行ってきた。konosekai.jpクラウドファンディングで約4000万円もの資金を集めて作られた作品。戦争中の広島を舞台にしているということで、戦況の悪化に伴って世相はどんどん暗くなるし、空襲や原爆…

ハリウッドでリメイク予定―『ピエロがお前を嘲笑う』

2014年のドイツ映画『ピエロはお前を嘲笑う』は、ハッカーが主人公のサイバー犯罪をモチーフとした作品。 「予想できないどんでん返し」が評判で、ハリウッドでリメイク予定。 ブラッド・ピットが有する映画製作会社「プランBエンターテインメント」が映画化…

ポピュラリティの光と影―新海誠『君の名は。』

新海誠監督の最新作品『君の名は。』を観に行った。これまでの新海誠作品の中で最大級のヒット作。僕が行ったのは平日の22時近いレイトショーだったが、それでもほぼ満席。高校生の男女の中身が入れ替わるという設定は、古典的名作の「転校生(原作:おれがあ…

言葉のその先にあるもの―新海 誠『言の葉の庭』

どしゃぶりでもかまわないと ずぶぬれでもかまわないと しぶきあげるきみが 消えてく (大江千里「Rain」) 新海誠の『言の葉の庭』を観た。劇場アニメーション『言の葉の庭』 Blu-ray 【サウンドトラックCD付】出版社/メーカー: 東宝発売日: 2013/06/21メデ…

sora tob sakana「夏の扉」(MV)

今年のベストアルバムの1位(暫定)はsora tob sakanaのデビューアルバムの「sora tob sakana」。その中で一番好きな「夏の扉」のMVが公開された。sora tob sakana/夏の扉(MV) アイドルのMVというよりも、ショートフィルムという趣。楽曲、メンバー、映像…

庵野らしいエディプスコンプレックス全開―映画「シン・ゴジラ」

庵野秀明が、新劇場版ヱヴァンゲリオンの制作を中断して作り上げた実写作品の「シン・ゴジラ」を観に行った。 (以下ネタバレ) 一言で言えば、これは「エヴァの出てこないエヴァ」である。 圧倒的に強大な未知なる力とそれに立ち向かう組織の無力さ…という…

『ホビット 決戦のゆくえ』(エクステッド・エディション)

ピーター・ジャクソン監督による『ホビット』シリーズの最終作。劇場公開版に未公開シーン役20分を追加したエクステッド・エディション(164分)を視聴。公式サイト:映画『ホビット 決戦のゆくえ』公式サイト前作『ホビット 竜に奪われた王国』のクライマッ…

NHK大河ファンタジー『精霊の守り人』(シーズン1)は傑作だった

NHKは「放送90年大河ファンタジー」と銘打って、上橋菜穂子原作の『精霊の守り人』と「守人シリーズ」を実写ドラマ化した。公式サイト:www.nhk.or.jp原作と実写ドラマの関係について、原作者の上橋菜穂子は、自身の言葉でこう発表している。 なんと、『精霊…

B級アクション映画として楽しめた―『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』を観た。 マーベルがアベンジャーズで導入した複数ヒーロー/ヒロインが映画に同時に登場する「マーベル・シネマティック・ユニバース」の成功を横目に見て、DCも同様の群像劇システムを始めた。それがこ…

NHKドラマ『海底の君へ』

中学生のいじめを題材にしたドラマは多いが、後遺症に苦しむ大人を描いているのは珍しい。www4.nhk.or.jp主演は藤原竜也。押さえた芝居も、キレた独白も、そして内面に潜り込んで苦悩を感じさせるところも、この人の右に出る人はいないのでは、と思わせる存…

映画『バクマン。』ーすっきりとした秀作

「〜マン」の実写版には気をつけろ、というのが僕の中にあって、それは『デビルマン』だったり『ガッチャマン』だったりするわけだけど、そんなわけで『バクマン。』の映画にも距離を置いてきた。『バクマン。』が、過去のトラウマを掘り起こすような作品に…

『ザ・ウォーク』ー格好のデートムービー?

映画に3D技術が持ち込まれて以来、奥行き方向や、上下方向などさまざまな手法が試されてきた。NYの摩天楼というある意味「絵になる」ロケーションも、『アメイジング・スパイダーマン』で徹底的に使われてしまった。だが、ロバート・ゼメキスはこの『ザ・ウ…

『オデッセイ』ー近未来版『アポロ13』

2015年の星雲賞を獲得したアンディ・ウィアーの『火星の人』の映画化。メガフォンをとったのは『エイリアン』『プロメテウス』シリーズのリドリー・スコット。内容は、近未来のNASAが火星に有人探査に行くというミッションの中で、事故に巻き込まれて火星に…

王道路線への回帰―『007 スペクター』

前作『007 スカイフォール』に続く、サム・メンデス監督作品。(以下、『スカイフォール』のネタバレを含む) 原点回帰 過去数十年にわたって『007』を捕らえてきた「お約束」を、サム・メンデス監督は『007 スカイフォール』で徹底的に打ち壊した。その象徴…

『スターウォーズ エピソード7〜フォースの覚醒』

10年振りのスターウォーズの新作『フォースの覚醒』を観に行った。監督は、ジョージ・ルーカスからJ.J.エイブラムスへと変わっている。J.J.エイブラムスが監督になったのは、『スタートレック』シリーズを鮮やかにリブートした手腕が買われてのことだと思わ…

百川晴香DVD「ラスト ティーン ~大切な思い出~」

11月1日に二十歳となる百川晴香が十代最後に残した映像作品「ラスト ティーン ~大切な思い出~」。百川晴香「ラスト ティーン ~大切な思い出~ [DVD]出版社/メーカー: Shiningwill発売日: 2015/10/10メディア: DVDこの商品を含むブログを見る彼女が出演するT…

百川晴香DVD「半分少女」

たとえ誰にも望まれていないとしても、百川晴香のDVDを掘ってレビューしていく。ということで、「Pure Smile」に先立つこと約半年、2012年の作品「半分少女」。半分少女/百川晴香 [DVD]出版社/メーカー: EIC-BOOK発売日: 2012/02/25メディア: DVD購入: 2人 …

百川晴香DVD「Pure Smile」

百川晴香「Pure Smile」は2012年の作品。当時高校2年生。chapter01のオープニングの冒頭の「おっそいよー!…あのさ、明日…お家いっていい?」っていうももはるの演技を見た瞬間に傑作だと分かるもの。チャプターには特にタイトルが付いていないけれども、以…

百川晴香DVD「百色サンセット」

突然、百川晴香ブームが来てしまった。とりあえず過去のDVDを観て行くことにした。まずは「百色サンセット」百色サンセット [DVD]出版社/メーカー: シャイニングウィル発売日: 2014/10/10メディア: DVDこの商品を含むブログ (1件) を見るDVDのチャプターは以…

さよならポニーテール「夏の魔法 feat.曽我部恵一+ザ・なつやすみバンド」のMVにMeguと石野理子が出演

石野理子は卓越した文学性を内包している、と思っている。アイドルネッサンスのセンターとして、またメインボーカルとして、ダンスや歌でスイッチが入ったときの彼女の存在感は突出したものがある。さすがASH、ともいいたくなるが、彼女も持ち味はそれだけで…

「マイ・フレンドシップ・キルト」プチ映画祭@AKIBAカルチャーズ劇場

頃安祐良監督の映画「マイ・フレンドシップ・キルト」に関するクラウドファンディングがあり、出資者のための「プチ映画祭」が今日開催された。 クラウドファンディング (クラウドファンディング公式):清純系アイドル映画「マイ・フレンドシップ・キルト…

僕たちの好きな石野理子―『マイ・フレンドシップ・キルト』(頃安祐良監督)

頃安祐良監督の『マイ・フレンドシップ・キルト』を観にAKIBAカルチャーズ劇場に行ってきた。(予告編)映画「マイ・フレンドシップ・キルト」予告編 - YouTube20時30分開演で上映時間は44分。ストーリーを一言で語ると、高校の手芸部を舞台に女子高生5人が…

藤野涼子の輝き―『ソロモンの偽証 前篇・事件』『ソロモンの偽証 後篇・裁判』

宮部みゆき原作「ソロモンの偽証」の映画2部作を一気に観た。前篇2時間・後篇2時間半の合計4時間半コース。江東区で起きたた中学生自殺事件を中心に、生徒の動揺、私的制裁、学校の隠蔽、メディアスクラムなどを多面的に描いたもの。終盤では「12人の怒れる…

「チャッピー」(2015)

「第9地区」のニール・ブロムガンプ監督が、再び南アフリカを舞台とした作品のメガホンを取った。主役は、チャッピーと名付けられたロボットで、今回も妙に細長くて、「第9地区」のエイリアンを彷彿とさせる。犯罪の多発するヨハネスブルグで、警官が被害に…

「シンデレラ」(2015年)

ANA国際線イチオシ映画は「シンデレラ」。ということで鑑賞。ディズニーの童話シリーズは、アニメと実写と両方の手法で世に出てきており、このシンデレラは実写の最高峰と行ってもいい。 特に、魔法使いがかぼちゃを馬車に変えるシーンのファンタジックな美…

「マッドマックス2~The Road Warrior」(1981年)

「マッドマックス」の続編。前作が個人の内面中心に描いた作品だったのに対して、本作では二つの勢力の対立の渦中にマックスが飛び込んでいくという展開。登場人物は増え、乗り物の種類と数も増え、アクションの派手さも倍増。マックスの立ち位置は、正義の…

「マッドマックス」(1979年)

「マッドマックス」の新作「怒りのデス・ロード」が封切されて話題だが、旧作を全く観ていないので、BDで鑑賞。まずは1979年の「マッドマックス」から。暴走族のならず者たちが好き勝手に振る舞う中で、同僚や家族を奪われていく主人公マックスが、彼なりの…

アイドルネッサンスの「YOU」のMVが全面解禁

アイドルネッサンスの3rdシングル「YOU」のMVが解禁になった。 監督は、1stシングル「17才」、2ndシングル「太陽と心臓」と同じく、『あの娘、早くババアになればいいのに』で有名な頃安祐良。アイドルネッサンス「YOU」(MV) - YouTube 見たら涙出てきた。…

機動戦士ガンダム THE ORIGIN I「青い瞳のキャスバル」

新宿ピカデリーで「機動戦士ガンダム THE ORIGIN I~青い瞳のキャスバル」を観た。いわゆるファーストガンダムを安彦良和が再構築してコミックした「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」が原作になっているが、映画の方はジオン側に焦点を当てて作られている。第…

「リアル〜完全なる首長竜の日」

綾瀬はるかと佐藤健主演の「リアル〜完全なる首長竜の日」を観た。 「リアル」とわざわざタイトルにつけているだけあって、映像世界はどこかアンリアルで、まるでつげ義春の漫画か筒井康隆の幻想小説のような光景である。筒井康隆原作のアニメ「パプリカ」の…

君と世界の闘い―『エスター』

君と世界の闘いでは、世界に支援せよ。 (フランツ・カフカ) 『エスター』(原題:Orphan)を観た。(公式サイト):エスター邦題のエスターは少女の名前だが、原題の「Orphan(孤児)」の方が、この作品の本質を言い当てている。 かつて3人目の子供を流産し…

正統性の在処―『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

「どうして逃げるの?」 「警察が追うからだ」 「悪いことしていないのに」 (クリストファー・ノーラン監督『ダークナイト』) 警察が正しいことをしているわけではなく、警察がしていることを正しいとみなさざるを得ないという皮肉。こうした態度は、9.11…

宗教的な寓話ー「ライフ・オブ・パイ」

トラとともに漂流して生死の境をさまよう映画「ライフ・オブ・パイ」を観た。予告編で説教くささを感じて見に行かなかったのだが、今回観て感じたのは、やはり宗教的な説教をちりばめた映画であると。つまり「自らが存在することを肯定し、神に感謝せよ」と…

博士こそが影のヒーローー「ロボコップ2014」

古典をリメイクすると、オールドファンが酷評するのが世の常だが、ジョゼ・パジーリャ監督がリメイクした「ロボコップ」はどうか。 手短に言えば、メカはよりかっこ良く、主人公はより人間的に、善悪の図式はシンプルになり、バトルシーンはまるで最新のゲー…

『海街diary』 の四女役に広瀬すず

吉田秋生の「海街diary」を是枝裕和監督が映画化するが、そのキャストが発表された。長女・香田幸に綾瀬はるか。 次女・香田佳乃に長澤まさみ。 三女・香田千佳に夏帆。 四女・浅野すずに広瀬すず。普通はこの手の実写化のキャスティングにはどこかしら文句…

ディズニーによる全年齢版「WICKED」―映画「アナと雪の女王」

「アナと雪の女王」は、予告編でイディナ・メンツェルが「Let it go」を歌い上げるシーンを見た瞬間、2003年初演のブロードウェイミュージカルの「WICKED」を連想した。 Idina Menzel Sings Defying Gravity on the Late ...イディナはこの舞台の初演で「悪…

存在不安は存在で返すしかない―『5つ数えれば君の夢』

きっと何者にもなれないお前達に告げる! (『輪るピングドラム』プリンセス・オブ・クリスタルの台詞) 自分は何者なのか、何者かになれるのか、何者にもなれないかもしれない、何者かになれるはず、何者かになりたい!これが思春期の何者五段活用(嘘)。映…

この糞ゲボ野郎がー!―橋本愛 in 「ねんりき!北石器山高校超能力研究部」

「ねんりき!北石器山高校超能力研究部」で超能力研究部長を演じている橋本愛の演技が最高。 監督は、俳優としても注目されている前野朋哉。このダイジェストでも、橋本愛の女優魂を観ることができる。『ハードナッツ!』でも危なっかしいこじらせ系女子大生…

映画『舟を編む』ーもう少しこだわりが欲しい

2012年本屋大賞受賞の三浦しをん『舟を編む』の映画化作品。出版社で新しい辞書を作るというシンプルなプロットながら、気の遠くなるようなステップを地道に進めてどっぷりと仕事にはまる主人公の姿には、自分としては共感を覚えた。松田龍平は、茫洋として…

『ホビットー竜に奪われた王国』

先に映画化された『ロード・オブ・ザ・リング』3部作の前日譚に当たる『ホビット』の2作目。まるで『スターウォーズ』のエピソード2にも似て、着地点がわかっていなながら、眼前の展開を後日の伏線として楽しむ作品。原作のボリュームを考えると、『ホビット…

『そして父になる』ー僕らはいつまでカツオなのか

岡村ちゃんは歌った。「僕らは子供が育てられるような立派な大人になれるのかなぁ」と。「ぼくらはサザエさんのカツオである」、と書くと、何だか常見陽平のパクリっぽく聞こえるけれども、声優の永井一郎が亡くなったときに聞かれたのは、「あのバッカモー…

『ゼロ・グラヴィティ』ー映像にはクラクラするが

「宇宙はつらいよ」ーこの作品を一言で紹介するならばそんな言葉になるだろう。『ゼロ・グラヴィティ』の名前の通り、この作品は重力のない宇宙の船外活動で幕を開ける。あるクルーの「嫌な予感がする」の言葉が伏線になり、事態は急を告げる。そして…3D向け…

もしも僕に時を止める能力があったなら―『フローズン・タイム』

時よ止まれ、お前は美しい! 私の地上の日々の痕跡は 永劫へと滅びはしない その幸せの予感のうちに 今味わうぞ、この至高の瞬間を (ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ『ファウスト』) 時を止めることができたら、僕は何をするだろうか。好きな女性を…

罪とか罰とか―『かぐや姫の物語』

高畑勲監督の『かぐや姫の物語』を観た。原作は「竹取物語」だが、ジブリお得意のヒロイン像に修正されている。すなわち、かぐや姫は好奇心が強く、純粋で、自己の信念を曲げない女性になっている。現代の価値観を過去に当てはめるののは誤謬だと思うが、高…

忘却は優しい―『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』

消える世界にも わたしの場所がある それを知らない 自分でさえも 思い出すまでは… (「優しい忘却」茅原実里―映画『涼宮ハルヒの消失』ED ・・・・・・バゼット、世界は続いている。 瀕死寸前であろうが断末魔にのたうちまわろうが、 今もこうして生きてい…

橋本愛のウィンクがかわいすぎる件―「ハードナッツ」

橋本愛主演の「ハードナッツ!~数学girlの恋する事件簿~」。数学課の大学生という役に入り込んだ演技もいいけど、次回予告の後のウィンクがかわいすぎる。(1話) (2話) 第二話は、いわゆる解決編だったが、事件の真相は全く予想できず。極上のミステ…