Fullfull Pocket 東京定期公演「ロミオになってくれますか? vol.6~しおり生誕スペシャル~」

僕が最近よく観に行くアイドルグループは、ハコムスことハコイリ♡ムスメとフルポケことFullfull Pocket。

両者にはいくつか共通点がある。

AKIBAカルチャーズ劇場で定期公演を行なっているというのもそうだけれども、結成時からほとんどのメンバーが入れ替わっているというのが大きな特徴。

ハコムスの我妻桃実にしても、フルポケの石井栞にしても、最初は最年少メンバーだったのが気付けばリーダーになっていて、他のメンバーはみんな入れ替わっている。

そんな中で、二人ともグループのリーダーとなって、グループの「魂」をしっかりと受け継いで伝えていっているのを本当にリスペクトしている。

ということで、今日は、石井栞の16歳の誕生日を祝う生誕スペシャルライブに足を運んできた。

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衣装は、石井が純白のワンピース、他のメンバーが紺のセーラー服。

撮影可能エリアではなく、最前列を選んだので、ステージの撮影はできず。

「ドットアオゾラ」から、冬の季節感を感じさせる「ときめきマフラー」へ。

石井いわく「普段あまりやらない曲を選んでいる」とのこと。

「プロットガール「ロミジュリ」から、机を出しての企画「フルポケ学園期末試験」へ。

これは石井が教師役となり、その他のメンバーが生徒役となって、お題への答を読み上るもの。

出題は「石井栞「に関するものだったが、国語あり、英語あり、美術あり、家庭科ありという感じ。

宇敷陽南が、珍回答を連発して、改めて「天才っぷり」を示していた。

石井ソロは、12月ということで「僕らの制服クリスマス」(=LOVE)。

ダンスのキレ、歌唱力のパワー、どこを取っても表現に隙がなく、圧倒的な存在感だった。

ソロ明けのところで、メンバー、ファンが生誕をお祝い。

ケーキ、花束、メッセージカードのアルバムのプレゼントの後、それぞれのメンバーから「しおリーダー」に言葉のプレゼント。

今のフルポケのチームワークの良さの背景が分かるような言葉ばかりだった。


そして、からっと☆時代からの名曲「今を生きる」、「darlin'」。

今のフルポケの、そして、今の石井の歌唱力を心底感じさせるパフォーマンス。

そして、最後に「おひさまスプラッシュ!」。

石井のメンバーカラーである紫に会場が染まって、メンバーとファンの一体感を感じさせた。

彼女にとって16歳が素晴らしい年になることを願わずにはいられない。

そんな生誕スペシャル公演だった。

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フルポケは現在東名阪のツアーを敢行中で、ファイナルの東京を12月23日に控えている。

場所は、からっと☆時代から馴染みのある表参道GROUND。

楽曲の良さはもちろん、ダンスやボーカルの表現力にも磨きがかかり、何よりもメンバーのチームワークの良さが心地よい今のフルポケ。

これが終わるとメンバーの宇敷が高校受験のため活動休止になる予定でもあり、今のフルポケの最高のステージを観に行きたい。


(セットリスト)

1 ドットアオゾラ
2 ときめきマフラー
MC
3 プロットガール
4 ロミジュリ
企画=フルポケ学園の期末試験
5 僕らの制服クリスマス/=LOVE(石井栞ソロ)
石井栞生誕祭>
7 今を生きる
8 darlin
9 おひさまスプラッシュ!

Fullfull Pocket 2マンSPライブ「Double Flower vol.5」(桜エビ〜ず)

Fullfull Pocketが、アイドルグループとの2マンスペシャルライブを行っている「Double Flower」。

第五回の今回は、相手が桜エビ〜ず。

フルポケのサウンドプロデューサーを務める多田慎也は、嵐やAKB48にも楽曲提供を行なっているが、桜エビ〜ずにも「タリルリラ」や「「エビ・バディ・ワナ・ビー」を提供していて、親和性は高いと予想された。

ということで、僕も、第五回にして初めてこのDouble Flowerを観に行った。

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AKIBAカルチャーズ劇場は、椅子席は埋まり、立ちも3列くらいの入り。つまりほぼ満員に近い入り。

桜エビ〜ず

先攻は桜エビ〜ず。

いきなりアップテンポの「オスグッド・コミュニケーション」で会場に一気に火を点ける。

エビ〜ずは、かつてのワンマンではカバー曲も入れていたがいまはオリジナル曲がどんどん増えて、「グラジェネ」「まわるまわるまわる」と、自らの「色」を見せつけるような圧倒的なパフォーマンス。

次に、多田慎也つながりでの楽曲交換として、Fullfull Pocketの「おひさまスプラッシュ!」をカバー。

UNISON SQUARE GARDENを彷彿とさせるギターリフが特徴的な楽曲だが、さすがの完全コピー。

落ちサビ明けのセリフ「ねえ、いま目が合ったよね?」も茜空が完璧に決めた。

叙情的な「おねがいよ」「嘘とライラック」から、今年のアイドル楽曲大賞上位入りの呼び声も高い「リンドバーグ」、最後に多田慎也曲「エビ・バディ・ワナ・ビー」。

エビ〜ずは気迫のこもったステージを貫き、会場のエビ〜ずファン、フルポケファンを魅了し、拍手喝采を呼び起こした。

最近のエビ〜ずは、パフォーマンスに磨きがかかるだけでなく、それぞれもメンバーの魅力も開花。

めっちのボーカルはソロパートで鳥肌が立つレベルだし、水春は曲想に合わせたダンスと表情で完璧な表現を見せてくれるし、空ちゃんの醸す癒し系の雰囲気はライブ中の一体感を生み出す。

りじゅちゃんもみっぴももあちゃんも見るたびにどんどん綺麗になっていて、特にもあちゃんは最年少とは思えないクールビューティーで、どちらかと言えば、野性味のある力強さを持ち味とするこのグループに、なんとも言えない品格を加えている。

前半終了時点で、もう最高の2マンになることがはっきりと分かった。

(セットリスト)

1 オスグッド・コミュニケーション
2 グラジェネ
3 まわるまわるまわる
4 おひさまスプラッシュ! /Fullfull Pocket
5 おねがいよ
6 嘘とライラック
7 リンドバーグ
8 エビ・バディ・ワナ・ビー

Fullfull Pocket

後攻はフルポケ。

前半の「ウリャ!オイ!」のノリを受け継ぐことを狙ったような「フタリアオゾラ」から、コールの入りまくる「ロミジュリ」へ。

この二組の相性の良さを感じさせるつながりで、後半もいきなりクライマックス感。

「東京少女」の後の自己紹介に続けて、曲交換で「タリルリラ」(桜エビ〜ず)。

これも終盤のセリフ「遊ぼうよ?」のウィスパーを宇敷陽南が決めて、会場を沸かせる。

「moment」「Pop Classic」とフルポケらしさをじっくりと聴かせる展開で、ラストの「虹色シャッフル」の後半では桜エビ〜ずのメンバーもステージに登場。

総勢11名の連結する虹色トレインは圧巻で、グランドフィナーレ感が半端なかった。

(セットリスト)

1 フタリアオゾラ
2 ロミジュリ
3 東京少女
4 タリルリラ/桜エビ〜ず
5 moment
6 Pop Classic
7 虹色シャッフル

企画コーナーは、「お題に対してメンバーで同じ答を揃える」というゲーム。

「冬の曲といえば」「冬のアイドルソングといえば」など、なかなか答が同じにならなかったが、最後に一つの答になってまとまった。

撮影タイムが10秒間設定されたけど、仲良しの茜空ちゃんと石井栞ちゃんを収めるので精一杯だった。

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終演後は、エビ〜ずとフルポケ、それぞれの全員握手会で感想を伝える。

フルポケのすずちゃんに、「タリルリラ」のポーズをお願いしてチェキ撮影。

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本当に楽しい2マンだった。

時間があっという間に感じたので、また機会があればコラボして欲しいと思う。

今年観た2マンの中で間違いなくベストだったし、なんなら「多田慎也フェス」やって欲しいと思ってしまった。

前日に海外から帰国したばかりだったが、時差ボケも吹き飛ぶような楽しさだった。

行って良かった。

『クワイエット・プレイス』(2018年、アメリカ)

「音を立てたら、即死!」 というコピーが印象的なホラー映画。

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最初に書いてしまうが、徹頭徹尾「低予算のB級ホラー」という趣。

「目は見えないが、音に反応して人(動物)を襲うモンスター」から逃れる一家を描くという作品。

監督・脚本がジョン・クラシンスキー。主演は彼の妻のエミリー・ブラント

ちなみにジョン・クラシンスキーも「夫」役で出演。

実の夫婦が「家族愛」を描くという非常にパーソナルな背景を持った作品なのだが、そこを全面に出さずに宣伝されているのに違和感を禁じざるを得ない。

おそらく予算的な制約から、「エイリアン対人類」みたいなスケールの描写はなく、そういう時期を通り越して、「絶滅寸前の危機となった世界」での一家族のサバイバル生活を描く。

他にほとんど「人間」も出ず、敵となる存在もどれだけ知能があるのか分からない描写。

となると、本当に「音」で勝負するしかないという世界観。

「音を立てたら、即死!」という緊迫した設定の割りには、囁きはOKだったり、常に大きな音の立っているロケーションでは叫んでも大丈夫とか、緊迫感は低め。

クライマックスは、主人公の女性が出産を迎える、すなわち赤ちゃんが泣き声をあげてしまう、というスリリングな展開にあるのだが、なんとも拍子抜けするような危機回避が見られただけだった。

実際、人類が絶滅寸前まで追い込まれた(ようにしか見えない)この世界で、この家族だけがサバイブしてどうなるのか、どこに希望があるのかは、はっきりと描写されていない。

夫婦合作とも言える態勢で作り上げた作品が「バッドエンド」にできるわけもなく、結末は「家族愛」を描いたと評されるものになっているが、そうとしか形容のしようがない、「不条理サスペンス作品になり損ねたファミリー作品」という感じ。

「音を立てたら、即死!」というよりも「家族で力を合わせて生き抜こう!」というコピーを付けた方が、この作品の本質を表していただろう。

それで観に行く人がどのくらいいるのか分からないけど。